はしがき
寒さが厳しくなり年の瀬という時節になりましたがいかがお過ごしでしょうか
ぼっち・ざ・ろっに見事ハマりまして
原作単行本を全巻購入しアニメも全部観てしまいました。
今回はアルバム「結束バンド」のレビューに
なります
ぼっち・ざ・ろっく
簡単に原作の紹介をさせて頂きます
原作はコミュ障な女の子後藤ひとり(ぼっち)が主人公のガールズバンド漫画
ガールズバンド“結束バンド”に加入したひとりが下北沢のライブハウスを拠点に紆余曲折
ありながらバンドマンとして成長していく話
基本的に掲載元がきららMAXであることからほとんど登場人物は女性です。
極めて現実に近い世界です。
余談ですが
拠点のライブハウスSTARRYは実際の下北沢シェルターがモデルになっており登場人物はロックバンドアジカンに因んでいます
アルバム全般について
アルバム全体に言えることについて簡単に述べさせていただきます
★基本的に各曲の楽器の演奏レベルは担当する各キャラの演奏技術によります
アニメ版準拠だと2巻途中までの演奏技術です
上手い順は以下の通りです
後藤ひとり(リードギター)≧山田リョウ(ベース)≧伊地知虹夏(ドラム)>>喜多郁代(サイドギター)
具体的にはひとり、山田は実力者として扱われリードギター主役のパートが多くベースも目立つパートが多いです
対してサイドギターは喜多が初心者ということもあり簡単なコード、刻みが主になっています
キャラの実力をもとに作曲、演奏されています(実際に作中で演奏可能な範疇です)
★楽器の音像定位について
基本的に楽器の位置はジャケットにキャラが立っている位置になります
リスナーはボーカルの前で聴いている位置関係です
具体的にはドラムはボーカルの右奥
リードギターは右
サイドギターはボーカルのすぐ左
ベースはボーカルの左奥になります
音場についてはスタジオが基本です
各楽器の処理もスタジオを再現しています
各曲紹介
#1 青春コンプレックス
アニメOP
リードギターのソロからスタート
ぼっちちゃんが主人公と感じる1場面
楽曲はリードギターとベースが目立つ
サイドギターはコードを刻む程度
作中喜多ちゃんの演奏技術が拙い頃に
作曲されたためか
#2 ひとりぼっち東京
青春コンプレックスの延長線のような曲調
順に聞くと親和性がある
サイドギターソロからスタート
リードギターの刻みが聴きどころ
歌詞についてはバイトを始めた当初のぼっちちゃんの心境がよく表れている
ネガティブながら何処か希望を感じさせる
#3 distortion
アニメ版1stED
喜多ちゃんメインの曲
歌詞は明らかに喜多ちゃんを意識
“指先が硬くなる””声帯“など
終盤はポジティブさを感じさせる
喜多ちゃんらしい
サイドギターソロが多い
ギター2人が合わせる部分が聴きどころ
バスドラムが心地いい1曲
#4 ひみつ基地
アルバム曲
明るめなポップソング
歌詞は自分の枷をぶち破ることが主
明るめだがAメロがネガティブなのが
ぼっちちゃんらしい作詞
個人的には喜多ちゃんのテーマ曲のように思う
楽曲面では
喜多ちゃんのソロ(ドラムも休止)部分が印象的リードギターが非常に映える
ライブ映えしそうな曲
一般受けも良いよく人気曲になりそう
アルバム曲ながら結束バンドさを感じさせる良曲
#5 ギターと孤独と蒼い惑星
STARRYライブで有名な曲
この曲はライブハウスさを感じさせる
ミックス
リードギターで始まり終わる
ドラムが聴きどころ
冒頭のバスドラ、スネア高速連打が
聴きどころ
歌詞はぼっちちゃんのネガティブさ
自己顕示欲全体
歌詞は単純にネガティヴなだけでなく
使われている語彙が高く解釈のしがいがある
深みを感じさせる
傑作(高校生でこれはすごい)
#6 ラブソングが歌えない
アルバム曲
非常に攻撃的な曲
冒頭はバスドラムが頭を揺さぶるような
音を奏でる
間奏のベース2人の息のあった
ピッキングとドラムのコンボが刺さる
歌詞もボーカルがコーラスと共に
“嫌だ”を連呼
陽キャの喜多ちゃんに歌わせている
と考えるとシュール
(原作にもそんな場面を想像する
一幕があったな)
#7 あのバンド
この曲もライブでお馴染み
ライブハウスで聴いているようなミックス
是非ヘッドホンで聴いてほしい
マイナー調の暗いロック
ぼっちちゃんのギターの連続刻みが
印象的
間奏時のソロは音階を上げいく
ぼっちちゃんの技術力の高さを感じさせる
歌詞は孤高の追求
実にぼっちちゃんらしい
アルバムを彩る傑作
#8 カラカラ
アニメ版2ndED
山田がボーカル
澄んだ少し低音よりの歌声
山田主役だからかベースが
よく聞こえるミックス
是非ベースに注目して聴いてほしい
歌詞は初見と原作を読んだ後で印象が変わる
標題“カラカラ”
歌詞”前借りしているこの命“を
原作読んで考えると実に山田らしい
#9 小さな海
アルバム曲
イントロはボーカルとリードギターで静かに始まる
Bメロからはドラムが入る
徐々に盛り上がっていく
ポップソング
歌詞は自己の確立がテーマ
“村人A”が入るのはぼっちちゃんらしい
エンディングは卒業ソングのような雰囲気で終わる
独特な曲構成だが新たな世界観を提示する曲
#10 なにが悪い
アニメ版3rdED
虹夏がボーカル
コーラスも虹夏自身
歌声は明るめでどこか甘さを
感じさせる
歌詞はラブソングだが何処か
若さを感じさせる
虹夏の明るさを体現した1曲
個人的にはEDで1番好み
(初見で原作では虹夏は歌が無理と言っていたが十分上手いと思ったのは内緒)
#11 忘れてやらない
文化祭ライブ1曲目
テンポが早いポップ
既出の喜多ボーカル曲と比べて明るく一般ウケしやすい曲
リードギターがうなる
サビのリードギターの刻みが心地よい
ドラムも熱量たっぷり
タムの高速連打が光る
歌詞“何回だって”の歌い方がクセになる
青春ソングだが歌詞はぼっちさがある
#12 星座になれたら
文化祭2曲目
ボトルネック(文化祭時)で有名
ロック調なポップソング
ベースが目立つ
イントロと間奏のリードギターとベースが聴きどころ
ハイハットのグルーヴが素晴らしい
ライブ映えする曲
コーラスは山田
コーラスワークも聴きどころ
終盤はボーカルにエコーがかかる
文化祭でライブしているかのような
演出で素晴らしい
#13 フラッシュバッカー
アルバム曲
ボーカルがしっとりと歌い上げる1曲
ライブハウスで演奏しているミックス
サビ後の間奏の山田によるコーラスが幻想感がある
喜多ちゃんのロングトーンが聴きどころ
最後はギターがフラッシュバック
今までとは打って変わって大人らしさがあるマイナーなロック
#14 転がる岩、君に朝が降る
アジカンのカバー
唯一の後藤ひとり歌唱曲曲調は原曲に忠実
注目はボーカル
何処か自信なさげに歌う様子が
ぼっちらしさがある
何処か必死さも感じ取れる
コーラスは喜多ちゃんのように感じる
原曲リスペクトか
(アジカンではボーカルが後藤氏でコーラスは喜多氏)
原曲を踏襲つつぼっちらしさを出す
歌唱は見事
良カバー
総評
★どの曲も素晴らしい出来
特に「あのバンド」
「ギターと孤独と蒼い惑星」は群を抜く
★アルバム曲
「ラブソングが歌えない」
「フラッシュバッカー」は
結束バンドの意外な一面を描写する1曲
「小さな海」の最後は卒業ソングのようで
面白さがある
★原作を読んでいるとより楽しめる曲もあり
例えば「カラカラ」は歌詞の意味を原作から推測すると楽しめます
ぼっちざろっくをご存知でなくても
是非聴いてほしいアルバムです
企画盤としてではなく純粋にロックアルバムとして楽しめます
アニメ2期があるなら
2ndアルバムを是非とも出して頂きたいと思います
終わりに
ぼっちざろっくは久々に楽しめた漫画でした
単に高校生が気楽にバンド活動をしているのを描かずプロを目指して紆余曲折ありながら成長していく物語であることに共感しました
アニメの作り込みも素晴らしく日常パートのゆるさ、ライブのリアルさを見事に描写していると思います
原作は4コマですがコマの間の補完や改変の手腕が見事だと思います
2期が作られるとしたら制作は年単位になると思いますが制作発表を心待ちにしています
ご覧いただきありがとうございました
〜視聴環境〜
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